真夜中のつれづれ

突然の介護、失職、就活……それでも笑って過ごしたい!

クリスマスイブの救急搬送2

救急車を見つけて、ふと考えた。
手を振る?それとも手招き?
まごまごしている私を見つけた救急隊員が駆けつけてくれた。
うつむき、椅子に座ったままの母を見つけ、呼びかけながら血圧を測り、電話で聞かれたような質問を。その間にもう一人の救急隊員がかかりつけ病院に電話。
担架に乗せながら
「保険証とお薬手帳を持ってください。」
「はい」と返事をし、すかさず聞く。
「一緒に乗ってっていいんでしょうか?それとも自分の車で行ったらいいでしょうか?」
「一緒に乗ってください。」と言われ、救急車へ。


救急車の車内で処置してもらってる途中、
「顔色が白いように見えるけど、普段と変わりないか見てください。」と言われ、覗き込んだ顔にはいつの間にかマスクが。
「!」
マスクと言ったって医療用とかじゃなく、普段本人が好んで使っているガーゼの。
一体、いつの間につけたんだ?最早、顔色よりもガーゼマスクに釘付け。


言われてみれば、担架に乗せられたときに顔つきが元に戻ったように見えたけれど……。
このガーゼマスクを見た瞬間、「ああ、この人は大丈夫」と確信したものの、処置室の隣の待合室で一人で待つ間の心細さと言ったら。
すぐに駆けつけてくれた姉の顔を見た瞬間、弟に連絡してないことを思い出した。

クリスマスイブの救急搬送

「今年のクリスマスは、ケーキは駄目だけど、食べたいものを食べようね。何がいい?」
「うーん、お刺身がいいな~」
「じゃ、決まり!お刺身とおでんとローストビーフのサラダでいいね。」
と、四月から嵐のように慌ただしく過ごしてきた分、最近の穏やかに過ごせてる日々がありがたく、なんとなく口調も財布の紐もゆるくなる。


「今日は早めに夕飯にしよう!」
テレビを観ながらゆっくり食事をし、食後、食卓の椅子からソファーに移動する母を立たせるために背中に手を回し、かけ声を。
「はい、せーの!」
「………」
「せーの!」
「………」
心なしかうつむき加減で返事が無い。
急いで顔をのぞき込むと、目の焦点が合ってない。
「大丈夫!?」
「うーん……」
返事はするが心許ない。
顔の歪みは無い。両手も揃えて伸ばせてる。少なくとも脳梗塞じゃないなと思いつつも不安で怖いに変わりは無い。救急車呼ばなきゃ!110番?119番?救急だから119番?「落ち着けー!落ち着け、自分!」と、自分に言い聞かせながら119番に電話をし、住所、年齢、状況やかかりつけ病院を答える。
「もう向かいましたので、近くまで行きましたら外に出て誘導してください」と言われ電話を切る。
すぐに姉に電話をし、簡単に状況を説明。この間、母は椅子に座ったまま。寝かせていいのか?動かさないほうがいいのか?
救急車のサイレンが聞こえてきたけど、目を離した隙に椅子から落ちたらどうしよう……
いや、先ずは誘導しなきゃ!と、しっかり座ってることを確認して外に出る。

道順確認

今日は母のデイサービスの日。
母を送り出し、姉と待ち合わせて、いざ出発!


10月末日に退社した翌日、職安に書類提出する前に通信教育の医療事務講座を申し込み、後で職安の職業訓練で受講できることを知り、若干落ち込む。
それでも気を取り直して勉強を始めたけれど、笑えるほど進まない(笑ってる場合じゃないんだが……)
が!ここにきて受けたい職業訓練講座が見つかった。期間は6ヶ月。
訓練施設までカーナビの所要時間は我が家から車で45分。ただし、これからは雪の季節。倍の時間を予定するとして、取り敢えず一回くらい確認しておかないとと思い、晴れた今日、決行することに。
あっ、応募書類は提出したものの、結果はまだなんだけれど(^^;)


ナビをセットしてレッツゴー!
「その先を左です」
初っ端から思ってたのと違う方向に案内され戸惑う。
「と、取り敢えずナビの言うとおりに行ってみよう」
「そ、そうだよね」
戸惑いながら進んで行く。
右、左、後ろ方向に左などと言われながらなんとか到着するも、あまりにくねくねしすぎて全く覚えてない。
「もう一回来たら覚えるかな?」
自分のことなのに疑問形で言ってしまう自信の無さ。
訓練が始まる前にもう一度来てみることにして、今日は帰ることに。
帰りは違う道を帰ってみようとナビをセット。
右折の指示を受け、曲がった途端に
「あーーー!」
二人で絶叫。そこにはもの凄く見慣れた観光施設が目の前に。
「ここだったらナビいらなかったね……。ハハハハハ……。」
後はナビを消し、無事帰宅。


あまり人数が少ない場合は講習自体が無くなるらしいけど、受けられたらいいなあ。
いや、きっと講習受けれる!(取り敢えず自己暗示)

つれづれに

会社を辞めて1ヶ月半。
朝起きて、電気ポットでお湯が沸く間に身支度を。
家中が暖まったところで母を起こす。
ここからは母中心の時間に。
家事の合間に母のお世話?いやいや、母のお世話の合間に家事をこなす。


と、ここまで見ると意外にちゃんとやれてる人っぽいが、実際は未だに毎日バタバタ、あたふた。週に2日の介護施設に行く朝は嵐のよう。
おまけに相変わらず料理は苦痛。
三食作ってるから手際はよくなった。が!要は考えるのが苦痛なのだ。
「一日10品目ね」と言う姉のアドバイスに、「豆腐にネギとおろし生姜を乗せたら3品ってことでいいのかな?」とか、「八宝菜作ったら、後は豆腐におろし生姜でいいかな」とか。
クックパッドで検索する時に必ず入れるキーワードは「簡単」。


母が寝る9時過ぎから明日の食事の下準備やら冷凍保存食作り。
と、ここまで書いて思ったけれど、実は料理の合間に家事や母のことをやってる気がしなくもない……。


結果、お風呂に入ってパソコンに向かう頃には夜中。だからタイトルが「真夜中のつれづれ」なんだけど。 
ただ、この夜中にパソコンに向かうのは私には合ってるようで、慌ただしく過ごしてきたから記憶が曖昧になってると思っていたことも、静かな夜中に(田舎の夜中は恐ろしく静か)パソコンに向かうと意外にしっかり覚えてる自分に驚いている。

ケアマネ探し

母が寝たきり状態になってすぐ、
「ねー、ねー。ケアマネは決めたの?」
と、姪。
「だって、まだリハビリも始まってないし……」
と、のんきに答えた私と姉に、
「なに言ってんの!早く決めないと!退院するまでに環境整えなきゃいけないんだから!申請してから介護認定下りるまでだって時間がかかるんだし、自宅改修するにしても時間がかかるんだよ。だいたいさー、病院の包括はなにしてるのよ!私が勤めてる市の担当者は、病院から申請が行ったらすぐに見に来て手配してくれるよ。何にもしないなら包括の意味ないじゃない。税金から給料もらってるんでしょ!」
ここまで一気に言われて、返す言葉も無い私たち……。


後日、市役所に聞きに行ってくれた姉の手には、介護施設と介護支援センターのパンフレットが。
その中のいくつかにピンク色のマーカーがしてあって、そのどれかに自分たちで電話してケアマネをお願いしなさいとのこと。
またしても丸投げ……。


ケアマネをお願いする イコール 施設利用


母の意見を聞かぬまま、勝手に利用施設を決めていいものか?
と、決めかねている私たちに、姪が元の同僚の伝手を頼って探してくれることに。
本当にありがたく、これがこの後の奇跡のような繋がりになる。